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ロンジン 日常に溶け込むユニバーサルダイバー






翼のついた砂時計。それはロンジンが1832年の創業から掲げるトレードマークであり、まさに羽ばたくように時の可能性を拡げる。ロンジン レジェンドダイバー、そしてハイドロコンクエストに加わった2つの新作ダイバーズウォッチこそ、その証左。ツールウォッチの枠を超え、日常をより豊かに刻み続ける。

ダイバーズウォッチの起源は、防水時計の誕生に遡る。腕に装着し、生活を共にするようになると時計の防水性はより重要になった。それは精緻を追求するロンジンにとっても急務だったのだろう。1937年に防水機能付きプッシュボタンを備えた、世界初のフライバッククロノグラフ(Ref.4270)を発表している。このプッシュボタンの防水技術は1938年に特許を出願し、同年に登録されたことが資料にも残る。こうした実績から1942〜43年にイギリス海軍の依頼で開発されたのが、軍用ダイバーズウォッチのH.Sだ。

 H.Sとは“ハイドログラフィック サーヴェイ”を意味し、イギリス海軍の航海用海図を作成する部門を指す。海図制作の基本となる海洋測量には正確な地点と航行可能な水深の把握が不可欠で、この作業を支えるツールがH.Sだったのである。H.Sの信頼性と機能を評価したイギリス海軍は、同時期に開発されたCOSDと共にH.Sを攻撃隊にも採用し、小型潜水艇で移動する水中破壊工作隊が着用した。

 第二次大戦後、新たな時代の幕開けと共に、世界的な海洋探査と開発が始まった。ここでもロンジンは深海への人類の挑戦に寄与した。1953年、スイスの科学者オーギュスト・ピカールと息子のジャックは、深海潜水艇トリエステ号に搭乗。パネライ時計 ルミノールティレニア海で深度3150mまで到達した。この時彼らが着用しただけでなく、コックピットにも備え付けられ、潜行中の重要な計測を担ったのがロンジンの時計だった。奇しくもオーギュストの名はブランド創始者と同じ。大いなる探求心が、時を超えて二人を結び着けたのかもしれない。以降もロンジンはピカール親子の深海への挑戦を支えたほか、さまざまなダイバーズウォッチを世に送り出すこととなる。