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6・7月号(2008)
眼科の病気としては、近視、遠視、乱視などの屈折異常、白内障、緑内障、糖尿病による網膜症などが有名ですが、歳を重ねるに従い、涙に関する病気も多くなります。
涙は、歳を取るに従って減る人もいますし、逆に涙が眼にたまって目尻の方から流れ出てしまう、
流涙症という症状が多くの人に出ます。
涙は眼の外側上方にある涙腺という所で作られて、眼の表面を潤し、眼の内側の上涙点、下涙点の二つの穴から流れ出し、
鼻涙管を通って鼻の方に流れていきます。
この細い管の部分(図1)が炎症、結石などで流れが悪くなりますと、
涙が鼻の方に流れて行かなくなって、眼に涙がたまることがあります。
軽いものは抗生剤の点眼と炎症を抑える目薬で比較的治ることもありますが、
治りにくい場合は、当院では上涙点、下涙点から内視鏡で鼻涙管の中を調べ、その後チューブを挿入して治療しております。
以前は、このチューブは盲目的に鼻涙管内に入れていたのですが、最近は内視鏡を使うことにより、
正確に入れることできるようになりました。
ただ、細い管に入れるので、いくらかは痛みはあります。
技術を要するので。当院では岡山の井上眼科の井上康先生に来てもらい、
治療をお願いしております。(写真)
うまく入りますと9割の人は良くなります。